「ママ」と呼ばれて

私には子供がいないので 家庭で「ママ」と呼ばれたことがない。そのかわり 職場で「ママ」と呼ばれる。

飲食店では普通 「おかみさん」とか「おくさん」とか呼ばれることが多いようだけど 私はよく「ママ」と呼ばれる。

でもって 私はこのママという響きが好きである。で、ちょっと快感である

多分、「ママ」が君臨する世界、「お水」に長くいたせいかもしれない。一時期はこの「お水」で身を立てようとも考えてた。私にもう少しの（いや、かなりの）美貌と勇気があったなら・・・。

お水は性には合ってたんだろけど やはり経営者となると 躊躇した。水商売は偏見で見られることもあるけど 他と何等変わらぬ商売だと 私は思ってる。

ただ お水の売りは「女の魅力」すなわち自分自身がそのまま「商品」ということ。外見はもちろん、中身も磨き続けなければ すぐ駄目になる。お客様は男性なのだからぎりぎり危ない事も多々ある。私にはチト重荷でした。

始めて勤めたお店のママは それはそれは綺麗な人だった。立ち振る舞いもト−クも素敵で 「こんな女性になりたい」って生まれて始めて思った。もう弟子入りした気分でママにくっついてた。
だからこそ余計に 自分なんかがママなど無理！と思ってしまったんだけど・・。

うちのお客様がなぜ私を「おかみさん」ではなく「ママ」と呼ぶのか？
これは単に私が年のわりに「おかみ」と呼ぶにはチャラいからだそうです。

はぁ〜ママと呼ばれて喜んでる場合であろうか・・・。